電車の中の恋人

悠々自適なアラフォー独身貴族の日常

退職交渉開始

「辞めさせてください」― 部下にいきなりこう切り出されて驚かない上司はいないと思います。当たり前ですが、辞める素振りを見せながら仕事をする人は滅多にいないはずですから。

1 on 1というものがあります。上司と部下が1対1で定期的に行うミーティングのことで、会議や査定と違い、仕事のことだけでなくプライベートの悩みなどまで自然体で話します。

海外では当たり前の文化として根付いていますし、人材育成の有効な手段の1つとして、日系企業でも導入しているところが増えてきているようです。

実はきょう、タイミング良く1 on 1が設定されていました。もちろん、それ以外でも「ちょっとよろしいですか」と声をかけて話すことはできますが、1 on 1がきょうだったことは好都合です。

退職を切り出すのは2回目ですが、やはり気分の良いものではありません。切り出される側が憂うつになることが分かるからです。ただ、ここは自分の人生を優先させてもらいます。

私の上司は新任のマネージャーで、去年までは同僚でした。私よりも年下で、尊敬できるような人物ではなく、彼がマネージャーになったときは正直言って「何でこいつが」と思いました。

しかし、彼がこれまで安い給料で黙々と努力してきたことを知りました。ふて腐れて辞めてしまいたくなるような業務でもずっと続けてきたことを知り、いまは一目置いています。

私が辞める理由は会社を信頼できなくなったことと、自分がこれまで一貫して続けてきた編集・制作の仕事を続けていきたいと思ったことです。彼には何の恨みもありません。

彼は部下を持つのも初めて、退職を切り出されるのも初めてです。絶句して、引き留めようとしてきましたが「次が決まっているので」と伝えたら覚悟を決めたようでした。

これまで同じ会社で働いてきた仲間です。残される側がしばらく大変になることは目に見えていますし、できればこんな話をしたくありませんが、やはり自分の人生が最優先です。

彼の上長であるダイレクターを交え、日を改めて3人で話すことになりました。ただ、内定先でも受け入れ準備を始めているはずですから、折れるわけにはいきません。

しばらく落ち着かない日々が続きそうです。