電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

とばっちり

「ずずずくん、この子と一緒に今夜泊めて」

学生時代の友人(女性)が4歳の子どもを連れて私のマンションに押しかけてきました。旦那さんが風俗に行ったことを知り、ケンカして飛び出してきたそうです。

…いやいやいや、うちはまずいって!

彼女とはこれまでも今も何もありませんし、今後も何か起こる可能性はゼロです。年に数回、他の友人たちと一緒に近況報告がてら飲むぐらいです。

しかし、旦那さんにとって私は見ず知らずの独り身の男で(結婚式で挨拶だけしましたが)、誤解を招きかねません。

「私は別にいいよ。頭きたから仕返ししてやりたいし、ずずずくんは旦那より優しいし」― 人をとばっちりに巻き込まないでくれ。

お金も大して持ってきていないというので、お金を貸してビジネスホテルにでも泊まらせようかと思いましたが、小さい子どもがいます。

困った…そうだ、景子さんを呼ぼう!

ひとまず2人っきりという状況を変えなければなりません。事情を説明して景子さんに来てもらいました。

4歳とはいえ男の子です。景子さんを見た瞬間に身体が硬直していました。友人も「この人、モデルとか芸能人?」とこっそり聞いてきましたし。

…しかし、景子さんが男であることは秘密。

夜も遅くなってしまいましたし、子どもは景子さんが作ったオムライスに狂喜乱舞して満腹になって眠ってしまいましたし、一晩だけ泊めてあげることにしました。

景子さんにもお願いし、友人親子は私の書斎でエアーベッド、景子さんは私のベッド、私はソファで眠ることになりました。

仕事も午前中で片付けたので、今日と明日はのんびりしようと思っていたのですが、思わぬ妨害を受けました。

疲れが溜まっているのにソファは身体に応えます。