電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

日傘

6階でふみちゃんが裏通りから姿を見せたことを確認し、しばらく眺めてから急いで1階に降りて、エントランスの陰から後ろ姿を見送って…。

今朝の都内は曇り空で空気もひんやりしていました。そのせいか、ふみちゃんは日傘を差しておらず、久しぶりに顔を見られました。

また、6階からだと遠いのでぼんやりとですし、一瞬だけでしたが、目がなくなる笑顔まで見られました。足取りも軽かったので元気なのではないかと思います。

恋をしたり夢を見たりすることも幸せですが、誰かの苦しみや悲しみを少しでもやわらげることができたらもっと幸せです。

もし、ふみちゃんが苦しかったり悲しんでいたりして元気がなく、それをやわらげるためにもし私にできることがあるならば、どんなことでもしたいと思っています。

しかし、実際に私にできることは何もありません。逆に何かしようとすることによってふみちゃんを怖がらせてしまいます。

私にできてふみちゃんが喜ぶことは、2度とふみちゃんに姿を見せないことです。これだけ近いとうっかり遭遇がありえるので気をつけないと。ブサイクで申し訳ない。

あとは近所の稲荷社で毎日ふみちゃんの幸せをお願いすることです。ふみちゃんは別に喜ばないでしょうけど。これだけ。