電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

まちづくり

できることなら大学に入り直し、都市計画を学んでみたいと常々思っています。現実的には仕事を辞めなければならず、難しいのですが。

生涯教育という概念が一般的なものとなりつつある昨今、各大学で公開講座や社会人向け大学院が開講しています。

以前からあれこれと調べているのですが、例えば東大に都市持続再生学コースという「まちづくり大学院」というものがあります。

社会人が仕事終わりに通えるよう、平日19時ごろから21時過ぎまでの2コマと、土日は午後を丸々使って集中的に、というカリキュラムになっています。

資料を取り寄せてみたところ、修士論文なども社会人に配慮されていて、一見すると通えそうな気もするのですが、現実的には不可能です。

毎日必ず定時で上がり、土日を丸々つぶして通う生活を2年間、きっちり続けることはどう考えても難しいと思います。

例えば、同僚が体調を崩して急に残業しなければならなくなったなど、自分の努力だけではどうにもならないことが多々あります。

やはり、もう一度、大学に入り直すのであれば仕事を辞める必要があり、気楽な独り身といえどもそう簡単ではないというのが現実です。

私が都市計画やまちづくりを学んでみたいと思ったきっかけは、新聞記者時代に地域活性化に取り組む方々を取材したことです。

駅前や大規模な工場跡地を再開発するハード面での施策はダイナミックで面白いのですが、地域イベントなどで人のつながりを生み出していくソフト面での取り組みにも興味があります。

先週、出演したすみだストリートジャズフェスティバル(以下、すみジャズ)もその1つといえると思います。ただ、本来の目的を保ち続けることは簡単ではありません。

すみジャズは全国各地の路上音楽イベントの中でも最大級の1つで、メインステージでは多くのプロミュージシャンが連日、ライブを繰り広げます。

マチュアバンドの参加希望も多く、会場は年々、拡大しています。ただ、その反面、事務局の人手が足りず、スムーズな運営ができなくなっています。

私が出演したステージがまさにそうで、事務局から来たのは音響について何の知識もないお飾りで、何もやってくれませんでした。

その代わりというか、地元町内会の方々がとてもしっかりしていて「周辺を盛り上げるために何とか良いものにしよう」とがんばってくれていました。

出演者側もただ行って演奏して帰るだけでなく、機材のセッティングや設営に協力し、地元の方々と一緒になって1つのステージを作り上げました。

地域活性化を目的としたまちづくりイベントの原点、理想型の1つだったと思います。すみジャズが始まったときもきっとこのような手探り状態だったはずです。

横浜でも毎年10月、横濱ジャズプロムナードという路上音楽イベントが開催されます。これも全国最大級の1つと言われています。

ただ、これも規模が大きくなりすぎて、年々まとまりがなくなってきていると感じています。そのため、うちのバンドは応募していません。

出演バンドや来場者が増え、マスコミで取り上げられるなど、大きなイベントになることで地域活性化という目的を果たしていると思います。

その一方、あまりにも大きくなりすぎると統制が取れず、あちこちから不満の声が上がり、結果的にまちの評判を下げることにつながってしまいます。

このバランスをどう取っていくのか、まちづくりの難しい点をどう解決していくか、このあたりのことを勉強したいと思っているのですが、時間がありません。

大学に通わずとも地元のイベントに積極的に参加するなど自身の気持ちの持ちようで何とでもなると思いますが、できれば学問としてきちんと学んでみたいところです。

やっぱり会社辞めようか…いやいや、やっぱり無理。