電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

派遣スタッフが逃げた

「大変申し訳ありません。本人と連絡が取れない状態で…」

時給の400円の値上げを要求していた派遣スタッフがどうやら逃げてしまったようです。あまりの事態に、いま仕事用の思考回路が完全に停止しています。

休みや遅刻が多いものの、連絡だけはいつもしてくるのです。それが今日は何の連絡もなく、午前10時を過ぎても出社してきません。

そこでマネージャーから派遣会社に連絡してもらったところ、営業さんから冒頭のお知らせがあったわけです。いわゆる“バックレた”というやつです。

派遣スタッフには4月から時給の100円の値上げを伝えていました。派遣会社としても400円の値上げは常識的に考えてありえないとのことで「100円でも十分です」となっていたのです。

あとは派遣会社が派遣スタッフに伝えて、こちらの人事とのやり取りになることになっていました。マネージャーや私はやるべきことはやっていたのです。

ただ1点、こちらに落ち度があります。こちらの人事が口約束でまとめただけで、正式に契約延長の書面を交わしていなかったのです。

派遣会社と派遣スタッフ、派遣会社とこちらの人事は全員、納得し、きょう出社したら契約延長の書面にサインをもらうつもりだったそうです。

使えねぇ…。

こちらの人事が米国本社から言われたことを右から左に流すだけの伝書鳩であり、いかに使えない存在かは分かっていましたが、ここまで使えないとは思いませんでした。

派遣スタッフ採用のための予算を確保するところまでが編集部の仕事であり、そこから先の派遣会社や派遣スタッフとの契約は人事の仕事です。

月の中で週が変わるわけではなく、月が変わるのです。なぜ先月中にきちんと契約延長の書面を交わしておかなかったのか、危機意識が欠けています。

何の連絡もなく逃げてしまうような人ですから、書面を交わしていても逃げるのでしょうけど、抑止力にはなりますし、派遣会社に何らかの責任を要求することもできます。

しかし、口約束ではどうしようもありません。会話を録音していたわけでもなく、問い詰めたとしても“言った言わない”になってしまいます。

ネット上でこのテの書き込みを見かけますが、現実に、しかも自分がこのような災難に遭うとは思いもしませんでした。30代後半のいい大人がまさか逃げるとは。

今後についてマネージャーと私だけでなくダイレクターの意見も聞かなければなりません。マネージャーもいま現実逃避しています。

「どうしましょう」と聞かれましたが、さすがにこれは私もかぶれません。現実問題として、この作業をできるのは私しか残っていませんが、これをやるのは完全に許容量を超えます。

困った、参った、自分が逃げたい…。