電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

生涯現役

「書籍の制作経験が豊富で、人柄も穏やかな方ですし、即日勤務開始が可能です」― 2月いっぱいで突然辞めた派遣スタッフの代わりを派遣会社が紹介してきました。

職務経歴書を拝見したところ「あれを企画・制作したのですか!」と思わず驚いてしまったタイトルの編集担当だった方で、確かに立派な経歴をお持ちです。

しかし、73歳…。

生涯現役であろうとする気力は見習うべきものだと思いますが、さすがに70歳を過ぎたら悠々自適でよいと思うのです。それともまだ稼がなければならない理由があるのでしょうか。

それに短期間の派遣スタッフとはいえ、自分の親父より年上の方に指示を出すのはどうしても腰が引けてしまいます。いくら人柄が穏やかと言われてもさすがに。

いま元編集部のメンバーのつてをたどって数人のフリーの編集者にお願いしているところで、誰か1人は受けてくれそうですので、この方はお断りいたします。申し訳ありません。

年齢を理由に断るわけではなく、すでに自力で人材を捜していますし、実際見つかりそうですし、そもそも派遣会社に「別の人間を」と頼んでいませんし。

自分で採用や面接をやるようになるとなかなか興味深い人材にお目にかかります。編集アシスタントの採用ぐらいでこれなので、人事の採用担当は本当に大変だと思います。

この方も1度お目にかかってみたいのですが、直接話を聞くために派遣スタッフを呼ぶことは採用するという意思表示となってしまうためできません。

派遣会社もどういう考えで紹介してきたのか聞いてみたいところです。いや、派遣会社は給料をピンハネできれば誰でもよいから深く考えてなどいないでしょうか。