変態仮面
セクハラで厳重注意を受けました…スペイン人の同僚が。
『変態仮面』をご存知でしょうか。1990年代に週刊少年ジャンプで連載していたマンガで、昨年は実写版の映画が公開されていました。
hk-movie.jp刑事の父とSM嬢の母の血を受け継ぐ高校生がパンティを顔にかぶると“変態仮面”に変身し、スーパーヒーローとして悪人を懲らしめるというものです。
ご存知でない方はGoogle先生に聞いてみてください。あまりの馬鹿馬鹿しさに虜になること請け合いです。「それは私のおいなりさんだ」は名言だと私は心から思っています(おいなりさん=モノ)。
スペイン人の同僚は年末に『変態仮面』を見てすっかり虜になってしまいました。事あるごとに「それは私のおいなりさんだ」を連呼し、1人で爆笑しています。
彼曰く「こんなことを考えるなんて日本人は本当にクールだ!」と真顔で力説します。多種多様なバックグラウンドを持つ外人と日々接していると、世界平和に必要なものはエロなのではないかと本気で考えさせられます。
今年の7月に『変態仮面』のフィギュアが発売されるそうです。それを知った彼はオフィスで文字通り狂喜乱舞し、PCのデスクトップを『変態仮面』の画像に変えました。
それを女性社員(外人)に見られ、彼女がHRに通報し、厳重注意となったわけです。彼女が“おいなりさん”の意味を理解していなかったことが不幸中の幸いです。
彼は仕事ができる男なので、当初は誰かが足を引っ張ろうとセクハラをでっちあげたのかと思いましたが、自業自得なので助け船を出せません。まさに愛すべき馬鹿です。
外資系で働く人間にとって必須のフレーズがあります。
「Is there anything I can do for you?」(何かできることはありますか?)
例えば、女性社員が大量の仕事を抱えて大変そうなときに使用します。つい「大丈夫?」と聞いてしまう方が多いと思いますが、
大丈夫?と聞かれた
↓
女性だから男よりも体力と能力が劣ると見られた
↓
差別だ!
↓
セクハラだ!
となります。「そんなクレーマーみたいな…」と思う人が多いでしょうけど、実際にあった事例ですし、聞いた人間はそれでクビです。外資系はセクハラに非常にシビアです。
日本法人だったので厳重注意で済みましたが、これが米国本社だったり、彼女が“おいなりさん”の意味を理解していたりしたら、一発でクビだったと思います。
厳重注意を受けて戻ってきた彼はさすがにシュンとしていましたが、「フィギュアが届いたらデスクに置こうと思っていたのに」と呟いていたので、それほど堪えていないようです。
ちなみに、
彼に『変態仮面』を教えたのは私
ということは口が裂けても言えねぇ…。