電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

ブサイクの目にも涙

外資系は就労時間にうるさいのです。定時しか働きませんし、残業していると「定時で仕事を終えられなかった無能なやつ」と見なされます。もちろん例外はありますが、外人は基本的に定時で帰ります。

定時で仕事を終えられない業務量であれば、それを割り振ったマネージャーが無能扱いされます。担当者の能力や業務量を把握しておらず、管理能力がないということです。

自分の業務は終わったのに上司が残っているから帰りづらい、定時で帰ろうとすると白い目で見られる、といった日系にありがちな光景はなく、この点は外資系の良いところではないかと思います。

弊社の基本的な定時は9時30分~18時00分で、私はこれまでこの時間でしたが、異動したいまは8時30分~17時00分です。ただ、この時間で帰れることなどありません。

私は残る書籍4タイトルを担当させられています。実作業はアシスタントが進めていますが、アシスタントは9時30分~18時00分で、確認事項などが多いので、私もそこまで残らなければなりません。

また、アシスタントが帰った後にゲラをチェックしなければなりません。いまは17時までウェブの仕事、その後に書籍の仕事をしているわけです。定時で終えられる業務量を超えています。

残る書籍4タイトルは遅くとも6月末までに刊行するように言われています。つまり、それまではウェブと書籍の2重生活を過ごすことになり、不公平感がものすごいです。

給料が増えるわけでもなく、裁量労働制なので残業代もつかず(厳密には裁量労働制でも残業代はつくのですが)、何だか都合良く使われているというか、貧乏くじを引かされたというか。

新聞記者にしろ編集者にしろ、○時から○時までときれいに区切れる仕事ではありません。これまで定時など意識したことはありませんし、ご存知のとおり10月中旬から12月上旬まで1日の休みもありませんでした。

だから別に構わないのです。家に帰っても1人なので特にやることもありませんし。ただ、何だろう、この不公平感は。

昨年いっぱいでクローズできなかった4タイトルは、上層部にとって忌々しい存在と言っても過言ではなく、ついでにそれに携わっている私をも忌々しい存在と見ている節があります。

「完成させられる人はもうずずずさんしか残っていないから」と言いながら敗戦処理を押しつけられ、ふと切なくなるときがあります。ブサイクの目にも涙です。

ヘッドハンターの誘いを受けて刊行前に放り出したらどうなるのだろう…と思いつつ、どうしても放り出せない私はじゃぱにーず・さらりーまんです。