電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

結婚しないんじゃなくて、できないんです

「ずずずさんは何で結婚しないんですか?」― 契約社員さんの女性陣に聞かれました。女性陣の1人がプロポーズを受け、年始に初めて彼の実家に行くとのことで盛り上がっていました。

弊社の正社員は中途でしか採用しません。女性も他社で経験を積んだ社員ばかりで年齢を重ねているため、当然のようにみんな結婚しています。独身は契約社員さんか派遣スタッフさんだけです。

男性も30代ばかりで当然のようにみんな結婚しています。女性陣に冒頭の質問をされてふと気づいたら、それなりにいる男性社員の中で独身は私ともう1人だけでした。

ただ、もう1人の独身はバツイチです。なぜ離婚したのかは聞いていませんが、1度は結婚しているわけです。純粋な独身は私だけということになります。そこで冒頭の質問に戻ります。

結婚しないんじゃなくて、できないの…。
だって、ブサイクなんだもん…。

「ずずずさんは仕事もできるし、この年まで独身ならお金もありますよね。“相手を選ばなければ”結婚できるはずなのに。もしかして、すごく面食いですか?」

席は近いものの他部署なので仕事で関わることは滅多になく、いじめたことなどないのですが、なぜここまでグイグイと攻め込んでくるのでしょうか。

別に面食いではありません。身の程は理解しているつもりです。ふみちゃんはものすごくかわいかったのですが、我を忘れてしまうことは誰しもあるはずです。

うぐぅ…とぐうの音も出ず、笑ってごまかそうとしていたところ、ふだん静かで滅多に会話しない1人にズバッと言われました。

「ずずずさんは仕事と結婚して、何だかんだ言って1人でいるのが好きなんですよね。私の兄も似たようなタイプなのでよく分かるんです」

そんなことはないつもりなのですが、傍目にはそう見えるのでしょうか。仮にふみちゃんからコンタクトがあったらいつでも準備オッケーなのですが。

私は社内でそんな風に見られていたのか、とあらためて気づかされました。当たり前のことですが、自分で思う自分と他人の目に映る自分は違うのです。