電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

グローバル

「ずずずさん、好きです」

ふみちゃんに言われました…ただし、夢の中で。われながら末期症状だと思います。こうなったら流行りの契約結婚でもしようか、いや別に家政婦は必要ないし、でもこのままだとプロの独身になってしまうし、ただ誰でもよいわけでもないし。アホらし。

実は昨夜の帰り際、無理難題が降ってきていました(記者復帰の話とは別物です)。外資系である弊社の会計年度は1~12月で、間もなく年度末を迎えます。2016年の数字に関する話が出てきています。

要は数字が足りないので何とかならぬか?ということで、この類の話は昨年も出てきましたし、珍しいものではありません。編集部としては昨年、1月や2月に刊行予定だったタイトルを前倒しして12月に刊行して売り上げに加えました。

しかし、書籍出版事業を今年でクローズするため、この裏技は使えません。1月や2月に刊行するタイトルがないのですから。正確に言うと、例のシリーズ本は年明けにも刊行しますが、これはどうがんばっても刊行を年内に早めることは不可能です。

しかも、書籍出版事業からの完全撤退の決定以降に刊行されたタイトルは売り上げに計上しないことになっています。編集部として売り上げに貢献できそうなことはない…はずでした。昨夜、天の声が降ってくるまでは。

11月末に刊行予定の「書籍」を「雑誌やムック」の形式に変更して販売できないか、というものです。弊社は書籍出版事業からは撤退しますが、月刊誌の制作・販売は継続します。ムック的なものであれば売り上げに加えられるのです。

そうきたか…。天上界の人々は、これがどれだけ大変なことか分かっていません。いま制作している書籍はA5判ですが、「ムック的なものならA4じゃね?」とも言ってきています。また、いまはモノクロですが「せめて2色じゃね?」とも。

A5はA4の半分のサイズです。いまのレイアウトそのままで流し込んでいくと、A5判だと約25文字で収めている1行の文字数が、A4判だと約45文字になるわけで、間延びした印象を与えます。1ページを2段にするなど対応を考えなければなりません。

また、モノクロから2色にするのは、テキストのレイアウトを変更するほど大変な作業ではありませんが、それでも図や画像を新たに作ることになるので、ボタン1つで済むことではありません。カバーや表紙などもあらためて作ります。

つまり、一から作り直しになるわけです。この書籍、来週には入稿しようかという段階なのに、です。本文の校正は不要ですが、ページ数が変わるため、目次や索引も当然、作り直しになります。

さらに流通の問題もあります。出版社が国内で発行している書籍や雑誌を管理するための識別コードがあるのですが、いまは「書籍」で振ってあるものを「雑誌」に変更する必要があります。

ただ、単に識別コードを変更すればよいわけではなく、体裁や中身も雑誌でなければなりません。天上界の人々は識別コードを変えればそれで済むと思っているようですが、見た目は「書籍」のママなのです。

取次は「これ、書籍じゃね?」と思うでしょうし、上手く配本されたとしても各書店で「雑誌として届いたけど書籍じゃね?でも雑誌?どこの棚に置けばよいの?」と混乱するはずです。そんなややこしいものを積極的に販売してくれる書店はありません。

要するに「寝言は寝てから言え」というレベルの話です。

午前中にマネージャーと書店営業、流通などの担当者の4人で相談しました。全員、聞いたことのない話ですので、とりあえず関係者に相談してみるものの、かなり難しいであろうという結論に至りました。

…が、ここは外資系。しかも極東のちっぽけな島国にある日本法人です。米国本社からの天の声は絶対です。「無理?それなら日本法人を閉めちゃうわ。別に体制に影響ないし」ということも冗談でなくあり得ます。「できません」とは言えません。

昨夜の帰り際、こんな無理難題が降ってきたからおかしな夢を見たのです。連日のハードワークで疲れているのです。疲れているときはおかしな夢を見るものです。ただ、夢でも幸せ。

ちなみに、なぜこのような天の声が降ってきたか?

インド法人の売り上げが厳しくて、それをカバーするため

だそうです。まさかインド人の尻ぬぐいのためとは想像もしませんでした。なお、売り上げについては日本法人だけでなく全世界に通達されています。グローバルってすごい。