電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

インタビューの作法

今日は丸の内でインタビューでした。適切な質問はもちろんですが、笑顔になったり考え込んでみたり、大きくうなずいてみたり、時にはオーバーアクションをしてみたり、インタビュアーには豊かな表情や感情表現が求められます。

自分がインタビューを受けていると想像してみてください。一生懸命話しても、インタビュアーの表情が変わらず、せいぜい小さくうなずくぐらい、こちらと目を合わせることすらしなかったら、すぐに話す気が失せてしまうのではないかと思います。

私はふだん、表情や感情表現に乏しいと言われます。一重まぶたのせいもあるかもしれません。メガネをかけて少しでも目元の印象を変えようと思っているのですが、学生時代にとても面白い講義があって真顔で真剣に聞いていたら「私の授業に何か不満でもありますか」と教授に言われたことがあります。

このほかにも、真剣に考え込んでいると「怒ってる?」と聞かれることがよくあります。しかし、怒っていることなんて滅多にありません。単なる真顔であって、元々こういう顔なのです。

インタビューの際、私は意識して必要以上に表情を大きく変えるようにしています。また、身を乗り出してみたり、「う~ん」とうなりつつ腕を組んでみたり、顔の前で手を合わせて目をつぶって考え込んでみたりと、身振り手振りを交えるようにしています。仕事上で初対面の方にはとても気を遣います。

社内がとげとげしい状況で、私自身もかなり心が乱れているところでのインタビューは最悪の仕事です。幸いにも、今日の相手は1つの質問をするとひたすらしゃべり続けてくれて、しかもなかなか面白い内容だったので、それほど無理せずに済みましたが、それでもいつも以上に疲れました。

「すごいですね!」と笑顔で相づちを打ったり、「う~ん、難しい問題ですね…」と腕を組んで考え込んでみたり、たかだかこれだけのことでも、帰るときにエレベーターのドアが閉まった瞬間、ぐったりです。いまはこんなことをできる気分ではないのに。

今朝、地下鉄でふみちゃんと並んで立っていたとき、ふみちゃんは同僚とのおしゃべりに夢中になっていて、バッグをかけているほうの襟元が少しずれて、ブラの肩紐が出ていました。

「ふ、ふみちゃん、肩紐出てる!」などと言えるわけもなく、ついチラ見してしまったのですが、ふみちゃんが窓ガラスに映った自分を見て肩紐が出ていることに気付き、慌てて直していました。チラ見したこと、バレてないよな…。

そのときの動作がとてもかわゆくて、それを思い出すと少しだけほのぼのした気分になります。念のために言っておきますが、思い出すのは慌てて直したときの動作であって、小さい花の飾りがついたブラの肩紐ではありません、あしからず。