電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

アホさ加減

以前にも書いたように、彼女と私は会社が近いようです。いつも私の会社の前まで一緒で、彼女はもう少し歩いていくので、たぶん数棟隣のオフィスビルなのではないかと思っています。

彼女は帰るときに私の会社の前を通っているのであろうと思っていたのですが、昨日は私が会社を出たところで彼女に会い、そのまま会社の最寄り駅から乗り換え駅、乗り換え後までずっと一緒だったのです。

もちろん話しかけることなどできず、会釈すらできません。ただ、会社の最寄り駅で電車に乗り込む位置も一緒、乗り換え駅で乗り込む位置も一緒、すぐに電車がくるわけではないので待つわけですが、その間もずっとすぐ隣にいたわけです。

相手が自分の存在を認識しているはず、というのは電恋中の人間の勝手な思い込みであって、実際は通勤電車で周囲の人物のことなど見ていないと思います。こちらが彼女を認識しているのは好意を持っているから。

ただ、そう思いつつも、彼女も私の存在を認識しているのではないかと都合良く思ってしまう自分もいるのです。

「こんなに近くに来てくれるっていうことは話しかけてほしいということなんじゃないか?っていうか“お疲れさまです”のひと言ぐらい言わないほうが不自然じゃないか?どうする、話しかけるか?いや、でも自分の勘違いだったら?気持ち悪がられたら?怖がらせてしまったら?」

昨日はこんなことをずっと考えてしまい、混乱していたのです。帰宅して自分のブサイクな顔を鏡で見て「あー、話しかけなくて良かった」とわれに返ったのですが。

毎日、何をやっているのだろうと、自分のアホさ加減につくづくうんざりします。頭では分かっています。仮に友人に相談しようものなら「話しかけるか、それができないなら電車の時間を変えるとか、自分で何とかしろよ」と言われるでしょう。

しかし、やっぱり会いたいし、会えると嬉しいし、いつもの電車につい乗ってしまいます。いくら親友でも恥ずかしくてこんなこと相談できない。だからこうして吐き出すのです。