電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

働き方

新卒で入社して営業や総務、人事などを数年単位で経験し、会社全体のことを理解しながら歳を重ねるごとに役職と給料が上がっていき、定年まで勤め上げるのが日系企業です。

もちろん、最近はこのような概念が崩れています。転職が当たり前のものとなり、入社から定年まで1社だけで過ごすということは過去のものとなりつつあります。

ただ、それでも転職回数はせいぜい3社ぐらいまでで、それ以上の転職を重ねていると問題人物と見なされてしまいがちです。1社で長く奉公することが美徳と考えられています。

一方、海外では毎年の給料のベースアップや年功序列で役職が上がっていくということがまずありません。役職や給料を上げるには転職する必要があります。

例えば、課長のポジションが空いたとき、日系企業は内部で昇進しますが、海外ではそのポジションに見合う人物を外から採用します。“生え抜き”という言葉はありません。

海外では、1つの会社で経験を積み、そこで培ったスキルを高く買ってくれるところに移っていく、という働き方をします。そうして役職や給料を上げていくわけです。

外資系で人の入れ替わりが激しいと言われるのはこのためです。「定年まで勤め上げる」という概念はなく、より好条件で自分を売りつけるための踏み台の途中なのです。

…と頭で分かっていてもここは日本です。いくら外資系といってもそこで働いている日本人は日本の働き方が念頭にあり、1社で長く働きたいと思うものです。

先にも書いたように企業側も転職を重ねている人物を敬遠しがちなので、日系企業での転職は外資系と比べて格段に労力を要します。そう、転職は大変なのです。

それでもスタッフが次から次へと辞めていくのは単に“外資系だから”で片付けられることではないと思います。会社自体に何らかの問題があるはずです。

私の会社では4月から7人も辞めています。50人もいないのにこの短期間で7人も辞めるのは異常ですし、同数のスタッフが新たに採用されたわけでもありません。

7人とも自己都合ということになっていますが、過去に会社都合を突きつけられた私にとっては信用できません。そして、もし会社都合であればいくらなんでも異常です。

今夜の酒は不味いのです。