電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

人事

あまりの暑さに冷たいアイスコーヒーが飲みたくなって入ったカフェで、リクルートスーツを着た若い女の子が手帳を見ながらため息をついているところを見かけました。

就職活動中の大学生ではないかと思います。さすがに2020年卒の3年生ではなく、19年卒の4年生でしょう。売り手市場と言われる昨今、6月に入っても就職活動中というのは苦戦しているのだろうと思います。

「人事は採用のプロだから一目見ただけで使えるかどうかがすぐに分かる」とよく聞きますが、私はそんなこと嘘っぱちだと思っています。紙っぺらや数分の面接でその人の良さが分かるわけありません。

だいたい新卒の3年離職率の高さを見ればよく分かるはずです。最近の若者は忍耐力がないだの、ゆとり世代だからだの、そんなことは関係ありません。そうではないしっかりした若者を採用するのが人事の仕事であるはずです。

自分の人を見る目のなさを棚に上げて文句を言うのは責任転嫁ですし、人事である自分は偉いと思うなど勘違いも甚だしいのです。採用する側もされる側も経験した私にとって、人材の採用ほど難しいものはありません。

カフェで見かけた女の子が就職活動で苦戦しているのかどうか、本当のところは分かりません。ただ、仮にそうであれば、何も気にすることはありませんし、ましてや自分が否定されたと思うことなどありません。

「自分を採用しないだなんて見る目がない会社だ。数年後に後悔しても遅いからな」と思うぐらいでよいのです。募集要項を見た瞬間「ここだ!」と感じるところが見つかります。

がんばれ、カフェで見かけた女の子。おじさんもがんばって生きています。