電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

続・語尾を伸ばす

「○○様の今後、より一層のご活躍をお祈りいたします」― 新卒時の就職活動や現職への転職活動で、いわゆる“お祈りメール”を何度も受けました。

受け取るたび、本当に凹みました。書類選考で落ちれば「会ってもいないくせに」と思いましたし、面接で落ちれば自分自身を否定された気持ちになりました。

ただ、採用の可否を判断する立場になったいまはよく分かります。応募者の人間性を否定しているわけではなく、採用者が求める条件を満たしていないだけなのです。

そして、採用者が求める条件というものはピンポイントで、それに合致する人材に会えることは少ない、むしろ不採用になるほうが多く、凹む必要など決してないのです。

それは、その応募者を求めているところは他に必ずあるということでもあります。私も面接しながら「あそこだったら合うだろうな」と思ったことが何度もあります。

しかし、その応募者は私に対して採用を求めているわけで、そうであればお断りせざるをえません。「うちでは採用できないけど、○○社だったらきっと採用される」などと言えるわけがないのですから。

採用面接を担当し、お断りの判断をするとき、自分自身が何度もお断りされたことがあるので、本当に嫌な気持ちになります。できれば1回で決めたいと思うのですが、そうならないことが多々あります。

それは仕事でもプライベートでも同じことです。先日書いたように、趣味のバンドでいまギターを募集していて、応募者とリハで合わせてみたのですが「うぐぅ…」という感じでした。

ギターはとても上手で、こちらがお願いした曲を完璧に弾いてくれました。しかし、メンバー一同「あの方は…」となりました。

「です~」「します~」と常に語尾を伸ばすことに不安を感じつつ「実際に会ったらそんなことはなく、しっかりした方だろう」と思っていたのですが、実際はそれ以上でした。

「親しみやすい」と「馴れ馴れしい」は紙一重ですが、今回は完全に「馴れ馴れしい」のほうで、一緒にバンドを続けていくのは無理だと思ってしまいました。

「この曲はこう弾いたほうがいいと思ったんです~」「やっぱりよかったでしょ~」― まさか面と向かって語尾を伸ばすとは思いませんでした。

しかも43歳・男性で。

ヴォーカルの女性が「生理的に合わない」というのを普段であれば少したしなめるところですが、今回ばかりはたしなめられず。

「どうでしたか~?」と先ほどメールがきたのですが、どう返信しようか頭を抱えています。文章のプロと思っていたのですが、いざというときにきちんと書けないのがとても悩ましいのです。