電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

読書の喜び

書籍の編集から離れて1年が過ぎ、幸か不幸か本が読めるようになってきました。長編小説などはまだ無理ですが、名文家が書いたものであれば少しずつ読み進められます。本が読めないことについてはこちら。

wakabkx.hatenadiary.jp先月中旬の夏休みと年末の正月休みで何か読もうと思い、書棚とにらめっこした結果、私の座右の書である一冊を読み直すことにしました。

哲学入門以前

哲学入門以前

 

高校時代の恩師が進めてくれたものです。この頃は研究者になりたいなど考えておらず、周囲と同じように何となくサラリーマンになるつもりで、大学も経済学部や経営学部でお茶を濁そうと思っていました。

本心では文学部に入って思いっきり勉強したいと思っていました。しかし、両親は就職することを望んでいましたし、そのために文学部は不利だと考えていました。

大学の経済学部や経営学部に入ったからといって、そこで学んだ知識を会社で活かせることなどまずありません。

そもそも、それらの学部は「何となく」「就職に有利そうだから」という理由で受験する学生が多く、必修だからマーケティング論やマクロ経済学と題された講義を仕方なく選択しています。

それに対して、文学部を志望する学生は比較的、しっかり勉強したいと考えていることが多いと思います。大学生の本分は勉強であり、文学部生はそれを全うしています。

大学は就職予備校ではありませんし、就職までのモラトリアム期間でもありません。高校生までの「お勉強」を脱し「学問」への第一歩を踏み出す場です。

しかし、文学部生がよく言われるように夢見がちであることは確かですし、自分の考えをしっかり持った頑固な学生が多いと思います。

会社という組織の中で生きていくには自身の考えや個性をいかに消せるかが重要ですし、そういう意味では「何となく」経済学部や経営学部に入った学生のほうが扱いやすいのです。

やはり卒業後の就職を考えて文学部はやめたほうがよいのか…。そのときに、恩師が大学の文学部の様子を教えてくれ、この『哲学入門以前』を勧めてくれました。

「まあ就職なんて何とかなるだろう。文学部を受ける!」― 両親には渋い顔をされましたが、何度か話して理解してもらい、一浪して母校の文学部に入りました(当時は第一文学部)。

文学部に入って本当に良かったと思っています。人生の師と呼べる教授に出会い、一癖も二癖もある同期と真剣に勉強しました。

その頃から『哲学入門以前』を何度読み返したか分かりません。通しで読むこともあれば、適当に開いたところから読み進めることもありました。最初に買ったものは何度も読み返したのでボロボロになり、いまは2冊目です。

年末から読み直しはじめ、まだ数十ページしか進んでいませんが、読書の喜びを思い出しつつあります。通勤時はいつもスマホをいじっていますが、今朝は本を読みました。

本を読むことは楽しい ― すっかり忘れていた気持ちでした。いまの仕事はまったく楽しくありませんが、異動によってこの気持ちを思い出すことができたのは怪我の功名だと思います。

3連休はまた別のものを読もうかな。