電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

面と向かって話す

改めて言うほどのことではありませんが、面と向かって直接話すことはとても大事なことだと思います。

10月のワンマンライブでギターが致命的なミスをしました。フレーズやコードではなく、曲の構成を間違えるというものです。

私がいまメインでやっているバンドは構成がしっかりと決まっているものでなく、その場のノリでソロの長さなどが変わるようなもの、いわゆるインプロヴィゼーションの世界です。

いつ、どこで他のメンバーから合図が飛んでくるのか分からないため、自身の手元など見ている暇はありません。アイコンタクトでこなします。

10月のワンマンライブで、他のメンバーがまだソロを弾いているのに、ギターが違う部分に入ってしまいました。いわゆるAメロ、Bメロという部分です。

ソロを弾いていたメンバーは「まだオレがソロだよ!」と明らかに分かるようなフレーズを弾きましたが、ギターは一顧だにしませんでした。

正直言って「これだけ煽っても気付かないのはかなりまずい…」と思っていました。しかし、本当のところがきょう、ようやく分かりました。

「自分が間違えたことはすぐに分かったけど、ここで無理に戻ろうとするともっと大変なことになるし、顔に出してお客さんにバレるのはまずいから、あえて無視していた」

彼は以前、間違えると苦笑いなどですぐ顔に出ていて「それは良くない。自分は間違えていないフリをして弾き続けるべきだ」と注意したことがあります。それをしっかりと守っていたわけです。

間違えていたことに気付かず、周囲の音を聞いていないのは致命的です。しかし、間違いに気付き、考えた上でとった行動であればむしろ大正解です。

私を含む他のメンバーは、彼が間違いに気付いていないと思っていました。しかし、彼が気付いていたこと、その上であえて弾き続けたことを知りました。

先ほどまでリハに入っていました。その後に飲みながらその話を聞き、感心しました。面と向かって話したからこそのことです。

今夜はとても気持ちの良いお酒でした。これがあるからバンドはやめられません。年明けすぐにまたワンマンライブです。2刀流でがんばります。

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