電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

インド狂想曲終演

「I think him to be a talented person necessary for the Tokyo office. I do not intend to let the New Delhi office transfer him.」

支社長に呼ばれ、ドアを閉めたところで、支社長がおもむろに電話をかけ始めました。聞き取れる端々から推測するにどうやらシドニーオフィスと話しているようです。

支社長は当然のごとく英語が堪能で、相手が早口であればそれに合わせて自分も早口になり、私の英語力ではところどころはっきりと聞き取れない部分があります。

ただ、私にも聞き取れるように配慮してくれたのか、途中で少し速度を落として話した部分がありました。それが冒頭のひと言です。

「彼は東京オフィスに必要な人材なので、ニューデリーオフィスに出すつもりはない」

シドニーオフィスは東京オフィスを含むアジア・パシフィックを統括しています。確かニューデリーオフィスもアジア・パシフィックに含まれているはずです。

約5分間、目の前でやり取りした後に電話を切り、ひと呼吸おいて「聞いたとおり、君には東京オフィスに残ってもらうから」と言われました。

支社長は支社長で、自分のあずかり知らないところで話が進んでいたことが不快だったようで、本腰を入れたようです。

それならもう少し早く動いてくれればよかったのに…と思いましたが、他の業務で忙殺されていますし、そもそもここまで大事になるとは思っていなかったそうです。

今度という今度こそインド狂想曲は終わりと思ってよさそうです。これでまだ続きがあったら、インドがどうこういう以前に会社を信用できないため辞めます。

インド行きがなくなっても、東京オフィスで干される毎日は変わりません。これが解決するにはもう少し時間がかかります。

ただ、これでもう少しふみちゃんの近くにいられる。よかった…。