電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

一寸の虫にも

「すみませーん、写真お願いできますかー?」

そういえばカップルに写真を頼まれるのは久しぶりのような。頼まれればうっとうしいものの、頼まれないとそれはそれで少し寂しい複雑な乙女心です。

ただ、周囲には他にも人がいるのに、よりにもよってシルバーのメタルフレームのメガネをかけるとインテリヤクザの若頭と言われる私になぜ頼むのか本当に不思議です。

今回のカップルのイチャイチャ度はかなり高めでした。日陰でじっとしているだけでも汗がにじみ出てくるようなこの暑さの中、ベタベタと触り合っています。

見ているだけでイライラしてきます。見るからに学生のくせに平日の昼間にデートとは勉学を疎かにしてはいけません。「きょう学校は?お休み?」と聞いてみました。

「オレたち、社会人ですよ。って言っても、3月に高校を卒業したばかりですけどね。彼女とは会社が同じで、きょうは休みなんです」

大変失礼いたしました。毎日きちんと働いて、その上でお休みにデートということであれば何も言うことはありません…が、しかし。

「やーん、学生だと思われちゃったー」「○○は若くてかわいいから当たり前だって」「えー、やっぱりー?△△くんはかわいい彼女で幸せ者だぞっ」

きょうの帰りに京急に飛び込もうかと一瞬、本気で考えました(もちろんそんなことはしませんので)。ブサイクには生きにくい世の中です。

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すぐ近くで一部始終を見ていた同僚がおやつを買ってくれました。涙を流しすぎて塩分が足りなくなっただろうと気を遣ってくれたようです。

一寸のブサイクにも五分の魂。