電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

後悔

「やっぱり女の子見てるんでしょう?」

天敵であるカスタマーサポートの女性の目を避けるため、今朝はコーヒースペースに行かず、デスク近くのキャビネットで資料を探すふりをしていました。

今朝はJRの遅れのせいで併走する京急が混雑し、京急も数分、遅れていました。ふみちゃんはいつもの時間の1本後の電車に乗ったようです。

キャビネットを漁りながら横目でふみちゃんを見ていました。私のデスクはカスタマーサポートの島から少し離れているのですが、それでも彼女は私の行動を観察していたようです。

仕方ないじゃん、好きになっちゃったんだし…。

1本後の電車にも同僚がいるようで、今朝も先日初めて見た女性と一緒でした。背が高くすらっとしていて、小柄なふみちゃんと身長差があります。

話せなくてもよいから、以前のように一緒の電車に乗り、すぐ近くでふみちゃんを見ていたいと思うのですが、それはもうできません。

風で乱れた髪を直しながら信号待ちする姿、同僚とおしゃべりして笑顔で目がなくなる姿、私のことなど知らずに歩いていく後ろ姿を遠くから眺めるだけです。

何であんなことをしてしまったのか。後悔してもしきれませんが、身の程を見誤ってしまった結果です。私の人生、後悔ばかりです。