電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

万国共通

「きょう入金予定とうかがっていたものがまだのようなのですが…」

先日、見本が納品された書籍のDTPから14時過ぎにメールがきました。マネージャーからコストシートの承認をもらってファイナンスに提出したのはずいぶん前なので支払われているはずなのに?

企業同士で支払遅延など発生したら大問題ですし、それはフリーの個人事業主が相手でも変わりありません。対価をきちんと支払うことはビジネスの基本中の基本です。

会社員であっても給料の振り込みが1日でも遅れたら大問題です。貯金はあっても定期などにしていてすぐに使えないということも多く、毎月の諸々の支払いができない事態に陥りかねません。

支払業務など金銭に関することはファイナンスの仕事です。いったいどうなっているのかと半ギレ気味でファイナンスに確認しました。

「クアラルンプールで売掛金管理を担当していたスタッフが急に来なくなり、引き継ぎなども何もなく急きょ日本で対応することになり、いまさまざまな手続きにトラブルが…」

どいつもこいつもなぜ逃げる…。

日本法人にファイナンスの機能は備わっていますが、一部の業務をクアラルンプールのスタッフが担当しています。中国や韓国、シンガポール、オーストラリアなども同様です。

日本法人を含む周辺地域は全世界のうちアジア・パシフィックエリアとして区分され、ファイナンスの一部の業務をクアラルンプールでまとめているのです。

コスト削減によるものですが、金銭管理ぐらいはすべて各国のファイナンスに任せるべきだと思います。商習慣が違いますし、単にモニター上に数字を入力していくだけではありませんし。

日系企業でも、例えば大阪支社の人事や経理を東京本社で担当するということがあるかと思います。ただ、これと同様と考えるのは無理があるのではないかと思うわけです。

今日中に入金してもらわないといろいろ困るということなので、ファイナンスに優先的に支払手続きを済ませてもらいました。さすがにこれなら入金されるはずです。

ネットワークが発達し、世界各国どこにいても仕事ができるようになったと言っても過言ではありません。ファイナンスの機能を1箇所にまとめることによるコスト削減も分かります。

ただ、人件費をかけるべきところと削減しても問題なさそうなところをきちんと見極めてほしいと思うのです。支払遅延だなんて恥ずかしすぎます。

ひとまず私はしばらくファイナンスに外注費の支払いをお願いすることはありませんが、ほかのスタッフも巻き込まれるのではないか…と思ったら営業が文句を言いにきていました。

日本法人のファイナンスはとばっちりを食らったわけなので、理由を聞いたら怒ることもできません。直接の人間もクアラルンプールにいるので何も言えません。

急に来なくなったら周囲が困るというのはどこの国でも同じだと思うのですが、どこの国でもそういう人がいるわけです。嬉しくない万国共通です。