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電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

管理職

管理職の仕事は責任を取ることです。

ふだんはデスクで新聞を読んでいるだけでも、スマホをいじっているだけでも構いませんし、定時ぴったりに帰っても何の問題もありません。

部下がミスをしたときに何も言わず、クライアントや関係者に対して「大変申し訳ありませんでした」と代わりに頭を下げることが仕事だからです。

誰かの代わりに謝るということは強烈なストレスになります。「自分は何も悪くないのに何で…」といった経験を仕事上でしたことがある人は少なからずいるはずです。

しかし、それでも黙って頭を下げることが管理職の仕事です。怒っている相手にこちらの事情など関係ありません。言い訳などしてはいけないのです。

私の肩書きは管理職ではありませんが、実質的には管理職のようなことをやっています。日系企業に当てはめてみると課長代理のような役割でしょうか。

明確な部下ではありませんが、ほとんど部下のような存在が数人いますし、彼らの評価にも私の意見が反映されるような関係性です。

そして、編集アシスタントとして来てもらっている派遣スタッフの彼は私の仕事をお願いしているので当然、私の直属の部下に当たるわけです。

彼が編集作業したもので今日、著者を激怒させてしまいました。提出前にはもちろん私も目を通していたのですが、詳細にチェックする時間がありませんでした。

そもそも、詳細にチェックする時間をとれるのであれば自分の手で制作するわけで、それができないから彼にお願いしているのです。

指摘された箇所を確認してみると「なぜこれほどのものを見落としたのか」と思うほどのものでしたし、通常であれば私も提出前に気づいたはずです。

しかし、私はもう書籍の制作とはまったく違う部署に異動していますし、本来やるべき業務ではないため、どうしても注意力が散漫になっていました。

著者は当然、彼のことなど知りません。そもそも弊社が書籍出版事業を廃止したことも、私が異動したこともすべて知らないのです。これらはすべてこちらの都合でしかありません。

彼にはどうしてこのようになったのかは確認しますが、決して怒りません。業務を任せていた、詳細にチェックしなかったことは私の責任です。

原因は単なる見落としです。ここ最近のことも相まって怒ってしまいそうになりますが、喉元でぐっとガマンです。「分かりました。ありがとう」のひと言で済ませます。

そして著者には「見落としました。大変申し訳ありませんでした」と私が謝りました。結構なことを言われましたが、耐えるしかありません。これが私の仕事です。

怒られることはただでさえ嫌なものですが、誰かの代わりに怒られることはさらに嫌なものです。しかし、言い訳することはできません。

顔で笑って心で泣いて。仕方ありません、サラリーマンですから。