電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

思い悩む

「そうですね。それでですね…」

インタビューは言葉のキャッチボールです。まずこちらが質問を投げ、それに対する答えに対してさらにこちらが質問を投げかける…この繰り返しです。

“インタビュー”というと難しく感じますが、つまるところ日常会話の延長です。相手のことを理解したい、相手にも自分のことを理解してもらいたいという気持ちが必要です。

しかし、ごくたまに会話が成り立たない人がいます。自分のことを一方的に話すのみ。当人は気持ち良いのでしょうけど、聞かされるほうは疲れます。

先ほどこなしてきたインタビューがまさにこれでした。私がICレコーダーのスイッチを入れる前から話し始め、カットインする隙を与えてくれません。

息を吸う一瞬の隙をついてカットインしても冒頭のようにすぐに自分の話に戻ります。インタビューの相手がこの類の人であったのが運の尽きで、終わるまでガマンせざるをえません。

予定は1時間30分だったのですが、終わってみれば結局、2時間近く話し続けていました。自分でも声を発していればまだよいのですが、聞き続けるだけというのは疲れるものです。

外に出ると、キラキラした丸の内OLがいました。彼女たちも本音の部分ではさまざまな悩みを抱えているのでしょうけど、少なくとも表面的には人生を楽しんでいるように見えます。

東京駅から横浜方面に向かう満員の東海道線に乗りながらスマホを眺めていたら、例のバンドのFacebookページに先日のオーディションの画像がアップされていました。

もちろん顔が分かるようなものではありませんが、オーディションを受けた当人には自分であることが分かります。そしてひと言、書かれていました。

「とても良いベーシストが見つかりました。加入してくれたら嬉しいな」

メジャーデビューにしろ、仕事にしろ、早く結論を出さなければならないと思っています。そして、それは自分自身でしかできないこともよく分かっています。

守るべきものが何もない独り身ですし、どうせ今後も独り身なのですから、何を思い悩む必要があるのかと思うのですが、どうしても決断できない自分がいます。