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電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

過去を振り返る

「ご無沙汰しております。お元気でしょうか?」

洗濯と掃除を終え、ひと休みしていたところで見知らぬ電話番号から着信がありました。フリーダイヤルなどであれば出ませんが、携帯電話からだったので出てみました。

電話の主は金沢八景まちづくり協議会の主要メンバーの方でした。最後にお目にかかったのは5~6年前、それ以降は年1回の年賀状のやり取りだけでした。

私は新聞記者時代、日常の取材のほかに神奈川県内の市街地再開発事業土地区画整理事業などまちづくりを取材する連載を持っていました。

駅前というのは多くの人々が行き交う場所です。古くからの商店街なども味があるものですが、利便性なども考慮しなければなりません。

また、商店などが密集していると防災の面でも問題となります。先日の新潟県糸魚川市の大火事のように、ひとたび災害が発生すると大惨事になります。

駅前は街の顔であり、初めて降り立った人が魅力を感じるような場所でありたいと願う人は多くいます。駅前をキレイに整備することには大きな意味があると思います。

しかし、そこにはたくさんの地権者がいます。商店の経営者であれば工事期間中はどうすればよいのか、完了後にどうなるのか、不安になります。

このような事業は基本的に行政が発案するものです。中には「行政の都合など知ったことではない」という人もいますし、それは当たり前のことだと思います。

もし自分が計画区域に関わりがあったら、と考えたとき、私は諸手を挙げて賛成できないと思います。現時点での生活に何ら支障がなければわざわざ変える必要はありません。

まちづくりは数年でどうにかなるものでなく、とても長い年月を要しますし、感情や思惑が入り混じるとてもデリケートな取材になります。

何度も通って「この記者であれば我々の想いを汲み取って良い記事にしてくれるだろう」という信頼関係を築き上げなければなりません。

私はスクープ狙いではなく、純粋に神奈川県内がどう変わっていくのかを知りたかったため、この連載の企画を立ち上げました。日常の取材の気分転換の意味合いもありました。

そうして取材を続けていくなかで、特に私に信頼を寄せてくれたのが、相模原市相模大野駅前市街地再開発組合の代表と、金沢八景まちづくり協議会の主要メンバーの方でした。

「ずずずさんだけに」と言われ、いくつものスクープを飛ばしました。私がスクープを抜いたせいで、日経新聞の記者を2人、地方に飛ばしてしまったこともあります…ごめんなさい。

前置きが長くなりました。今日は私がいた新聞社の記者を紹介してほしいとのことでお電話をくださったそうです。それぐらいお安いご用です。

元同期に連絡したところ「そういうことなら俺が行く。何ならいまからでもよい」となったので、折り返して相手の都合を聞き、暇だった私も一緒に行ってきたわけです。新聞記者はフットワークが軽くなければなりません。

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主要メンバーの方とお目にかかったのも、金沢八景駅に降り立ったのも数年ぶり。「あ、あれここにあったあのお店は?」と浦島太郎状態でした。

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また、長年の懸案だった京急金沢八景駅へのシーサイドラインの延伸工事が順調に進んでおり、「これが完了したら便利になるな」と思いました。

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「ずずずさんが丁寧に取材して、我々と横浜市の間を上手に調整してくれたからです」と言われました。私はそんなつもりなどなかったのですが、役に立ったのであればこれほど嬉しいことはありません。

過去を振り返ることはネガティブな印象を与えがちですが、今後どのようにすべきかを見出すことができる、貴重な行為だと思っています。

そして、人生の大きな選択を迫られているときに期せずして過去を振り返る時間を得ました。いま頭の中でさまざまな選択肢が渦巻いています。

さて、どうしたものか…。

私はこれからどのように生きていくべきなのか、生きていきたいのか、まだ決断できず、頭を抱える状態が続いています。