電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

義務と権利

使用者は労働者による有給休暇の取得を拒否できません。

労働者が具体的に休暇を取得する時季を指定した場合に、そのとおりに休暇を取得すると事業の正常な運営が妨げられる場合には、使用者は時季を変更する権利を有しています。

ただし“事業の正常な運営を妨げる”ところが曲者で、日常的に業務が忙しいことや慢性的に人手が足りないことだけではこの要件を充たしません。

しかし、そうは言っても世の中の大多数を占める(と思われる)常識人は権利を主張しすぎることなく、周囲や自身の業務を調整し、迷惑にならないよう上手に休みます。

法令遵守の精神は素晴らしいものですが、組織運営は法律という型に当てはめるだけでは上手くいきません。時に厳格に、時に柔軟に対応することが必要です。

少なくとも私はこれまでのサラリーマン人生でそのように過ごしてきました。そうすることで自分が困ったときには誰かが助けてくれます。しかし、これは常識ではなかったようです。

派遣さん、休みが多いよ…。

残ったもう1人の派遣スタッフです。9月から来てもらっていて、今月から有休がついたようで早速「今日は有休とさせていただきます」とメールがきました。しかも今朝。

休むことはまったく問題ありません。ただ、ほんの少しでよいので、状況を考えた上で配慮してもらいたいのです。権利を主張するには、まず義務を果たすべきではないでしょうか。

今日は制作中のタイトルの再校が戻ってくる予定で、実際に午前中に戻ってきたのです。また、雑誌チームが校了日なのでお願いしたいことは山ほどあるのです。それらは事前に伝えていました。

以前にも書いたように、責任感を持って正社員と同じように仕事してくれる派遣スタッフはたくさんいると思います。しかし、彼はどうやら違ったようです。

このままでは私の中で「派遣スタッフはダメ」という先入観が出来上がってしまいそうです。それは偏見であり、あってはならないことですが、どうしてもそういう目で見てしまいます。

契約どおり、月曜日~金曜日に9時30分~18時00分でお願いしたことだけをこなしてくれればよいのです。業務量や業務内容に見合った賃金を払っていますし、決して難しくないと思うのですが。

ちなみに、再校は明日からの作業がしやすいように私が下準備しておきました。雑誌チームは阿鼻叫喚の図になっていますが、さすがにこちらの助っ人までは。

そして前年から繰り越しの私の有休18日が今月末で消えていく…。