電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

ふみちゃんの同僚

ふみちゃんの同僚にばったり遭遇してしまいました。

私のオフィスが入るビルの1階にはコンビニ以上スーパー未満の規模のミニスーパーが入っています。生鮮食料品などひと通りのものは揃っているので近隣住民御用達です。

19時ごろになるとサンドイッチやおにぎりなどに半額シールが貼られます。そのころになるとお腹が空き、しかしもう少し仕事をするため、その時間帯を狙って夜食を買いに行きます。

ふみちゃんやふみちゃんの同僚にそこで遭遇したことは1度もありません。まさかそこで買い物して電車に乗って帰るとは思いもしませんでした。

半額シールが貼られたサンドイッチとおにぎりを持ってレジ待ちしていたのです。そして、会計が終わってこちらに歩いてくる人を見たらふみちゃんの同僚でした。

ふみちゃんの他にいつも、少し派手めの美人系と活発そうなかわいい系の2人の同僚がいました。ここにたまに少し年配の方が加わります。

ばったり遭遇したのは、少し派手めの美人系の同僚でした。帰りに会ったことなど1度もなかったので完全に油断していました。

ふみちゃんと一緒に毎朝、顔を合わせていたので、私のことは認識していたはずです。先ほども私と思いっきり目が合いました。

「あの人からあんなことが」― ふみちゃんは私のことを同僚に話したでしょう。そして一緒に「超怖い」「きもい」と言い合っていたのではないかと思います。

被害妄想も極まれりと思いますが、ふみちゃんの同僚と目が合ったときに笑われた気がしました。LINEですぐに「あの人に会った!」「きもい!」とやり取りしているのではないかと思ってしまいました。

集中してゲラを読み込んでいて疲れていたのです。完全に油断していました。やはりいまの会社を辞めてまったく違う場所で働くしかないのかもしれません。

凹んで帰ったら、例のメジャーデビューを控えたバンドからリハ用に音源とコード譜が送られてきていました。「とりあえず3曲」となっていますが、どれも難しい…。

ただ、楽器を弾いていると少し気が紛れます。こんな後ろ向きな理由でプロになるのはどうかと思うのですが。