横浜市の都市伝説
めでたい町名がつくエリアは治安が悪い ― 横浜市の都市伝説です。
例えば福富町(ふくとみちょう)。福と富だなんていかにもめでたいですが、外国人ホステスがいるクラブが密集する神奈川県内最大級の歓楽街です。
中国や韓国はもちろん、フィリピンやタイなど東南アジアからロシアや東欧まで網羅し、日本のヤクザのほかチャイニーズマフィアがしのぎを削っています。
写真の「福」のアーチの向こうは治外法権と言っても過言ではなく、神奈川県警も手を出せません。夜になると客引きが立ち、写真を撮ろうとすればすぐに絡まれます。
また寿町(ことぶきちょう)は、大阪のあいりん地区と東京の山谷と並ぶ日本三大ドヤ街の1つです。ここもカメラを構えようものなら絡まれます。
このほか、数年前までちょんの間が密集していた黄金町(こがねちょう)、風俗街の曙町(あけぼのちょう)、遊郭だった真金町(まがねちょう)などがあります。
かつて横浜市最大の繁華街であり、デビュー前のゆずがストリートライブをやっていた伊勢佐木町は、福富町と曙町に挟まれたエリアです。こちらは一応、健全です。
神奈川県民の心のオアシスである有隣堂(書店)の本店が伊勢佐木町にあります。11月に刊行した担当書籍の売れ行きを見に行ったところ、平積みになっていたものが在庫なしになっていました。売れた、ということです。
新聞記者時代に何度か一緒に仕事をしたライターが横浜市の陰の部分に関する書籍を出すことになり、私がいくつか寄稿することになりました。空いた時間で取材を進めています。
せっかくの休日の過ごし方としていかがなものかと疑問に思うこともありますが、ほかにやるとしても仕事しかなく、空しい独り身なわけです。
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