承認欲求
「食欲」「睡眠欲」「性欲」― 人間の三大欲と呼ばれていますが、私はここにもう1つ「承認欲」を加えて、四大欲とすべきではないかと常に考えています。
ネットが発達する過程でブログというものができ、誰もが情報を不特定多数に対して発信できるようになりました。デメリットはありますが、それを上回るメリットがあると思います。
また、これによって他人から認められたいという人間の承認欲求に火がついたと思っています。全世界の見ず知らずの人に自身の存在を知ってもらえる機会を得られるようになったわけですから。
「私のブログは自身の備忘録として書いているのであって、誰に読んでもらわなくても構わない」という人がいます。確かに、そのような思いがあるのでしょう。
しかし、それならノートに日記を書くだけでよいのではないかと思います。「手書きが面倒で」というのであればテキストエディタで書いて自身のPCに保存すればよく、ウェブ上に公開する必要はありません。
身近な人には話せない、でも誰かに知ってもらってあわよくば意見をもらいたい、自分がここにいることを知ってもらいたい ― ブログを書いている人はみんな、そのように思っているはずです。
もちろん、私もそうです。
私は、見た目はブサイクですが、仕事はできます。謙遜を美徳とする日本人にとって「私は仕事ができる」とはっきり言うことは良しとされないと思います。
しかし、私は他人より仕事をこなすために相当の努力をしたという自負がありますし、目に見える結果を残しています。謙遜するつもりなどありません。
やったことをやったとはっきり言うのは当たり前のことです。自意識過剰などこれっぽっちも思いません。そんなことを思っていたら潰される外資系に染まってしまった、ということもありますが。
同僚や部下を含め、社内で私に向けられる目は「ずずずは仕事ができる」です。何があっても冷静で、感情を表に出さずにクールで、淡々と結果を出す強い男、と見られています。
毎朝の電車で一緒になる女性に恋して悩んで散ってそれでも引きずっている、などとは誰も思っていないはずです。私にまったく似つかわしくないことだと思います。
そう、ふみちゃんのことなどリアルで付き合いがある人には恥ずかしくて言えません。でも、誰かに知ってもらいたくて、こうして書いているのです。
私は、ふみちゃんのことが大好きなのです。せめてもう一度、何とかできないかと思っているのですが、ふみちゃんはもう二度と私の姿を目にしたくないはずです。
ふみちゃんと普通に話せるような仲になりたいと思ったことはそんなに身の程知らずのことだったのでしょうか。