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電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

ふみちゃん

電恋 仕事

ふみちゃんを見かけました。周りはすっかり暗くなっていましたが、背格好やバッグ、常にスマホを見ながら歩いている姿は間違いなく、ふみちゃんでした。

私が働くオフィスビルの1階には小さいスーパーが入っています。19時近くになってくると小腹が空いてくるため、忙しくて帰れないときは大抵、そこにポテチなどお菓子を買い出しに行きます。

レジでお会計をしている間、窓ガラスの向こうの通りをふみちゃんが歩いていきました。慌てて外に出て、つい後ろ姿を見送ってしまいました。

ふみちゃんを久しぶりに見かけたことを嬉しいと思う反面、私の姿を見られなくて良かったとしみじみ思います。ふみちゃんは私のようなブサイクを2度と見たくないでしょうし。

仕事が忙しいということはもちろん大変なことですが、ほかの余計なことを考えなくて済むという利点があります。本音では、いまの広告案件に対して感謝しているのです。

広告案件が動き出したのがふみちゃんにやらかした1週間後ぐらいからでした。それから怒濤の2か月ちょっと、営業に追い立てられながら、大量の業務を片っ端から片付けてきました。

もし、広告案件を担当していなかったら、ふみちゃんのことばかり考えてしまい、情けない話ですが、通常業務に支障をきたしていたのではないかと思っています。

広告案件の山場は昨日でした。今日も大量のメールが飛んでくることには変わりありませんが、缶コーヒーを飲みながらタバコを1本ではなく2本吸えるぐらいの余裕があったのです。

例えるなら、昨日は朝から台風が近づいてきて昼ごろに上陸し、夕方まで暴風雨が吹き荒れた感じでしたが、今日は何度もゲリラ豪雨に見舞われた感じです。

今日で結構な数の校了連絡をもらいました。今日と比べて明日はゲリラ豪雨の回数が格段に減るはずです。派遣スタッフさんが休むのは明日だったらまだよかったのですが、何とかこなせたからよしとします。

広告案件には去年から携わり始めて、終わるたびに毎回「もう2度とやらない」と思うのですが、心の底では楽しんでやっているのではないかと感じ始めています。

少なくとも、今回の広告案件に救われた部分が多くあります。営業や社外のDTPなどに「ずずずさんだからここまできました!あともう少しがんばりましょう!」と言われましたが、感謝しているのは私のほうです。

ただ、良い仕事に携わらせてもらったということではなく、ふみちゃんのことを考えずに済むぐらい激務にしてくれたことに対して、ですが。