電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

続・円形ハゲ

「ちょっと、何でまだ起きてるの!」― 午前5時前、仕事終わりの景子さんが襲来しました。「何で」と言われても仕事をしていただけなのですが。

昨夜、自宅に帰ってからシャワーを浴びて、寝る前に軽い気持ちでゲラのチェックを始めたら思っていた以上にミスを見つけてしまい、寝られなくなってしまったのです。

ミスと言っても誤脱字のような致命的なものではありません。姓と名の間の半角アキが統一されていなかったり、行頭が字下げされていなかったり、といった読む分には問題がないものです。

しかし、このようなものを1箇所でも見つけてしまうともう寝られません。PCのモニターでPDFをざっと確認するだけのつもりでしたが、すべて紙に出力して本格的にチェックを始めてしまったのです。

「てっきり寝てると思って、こっそりベッドに潜り込もうと思ってたのに。何ならいまからでもいいよ。今日の下着はすっごくかわいいし」

…景子さん、そんなに堂々と夜這い宣言しないでください。普通は逆ですし。

景子さんが私の部屋に泊まることは珍しくありません。ただ、私が寝ている間にベッドに潜り込まれたことはありますが、私が起きている間に一緒に寝たことはありません。

私が起きているときに景子さんが来たら、ベッドは景子さんに譲り、私はリビングのソファで寝ています。ささやかなケジメのようなものです。

そして、円形ハゲはすくすくと成長しています。景子さんが接写したので大きく見えますが、実際は500円玉ぐらいです。たぶん、これがMAXではないかと思います。

f:id:wakabkx:20161203123040j:plain

円形ハゲは見た目のインパクトが強烈なので大惨事のように思われがちですが、現れ方が違うだけであって、同じぐらいのストレスレベルを感じている人はたくさんいるはずです。

そもそも、円形ハゲができたことに気づいていない人も多いのではないでしょうか。円形ハゲは一部だけびっくりするほどツルツルになるのですが、いつの間にかまたフサフサに毛が生えてきます。

大きさを見ると相当量の毛が抜けているはずなのですが、束で一気に抜けるわけではないので、自分自身では抜けたことにまったく気づきません。

自分で気づかないうちに抜けて大なり小なり円形ハゲができていて、また気づかないうちに生えて元に戻っている、という人は結構多いのではないかと思っています。

ちなみに、円形ハゲは1度できるとクセになり、治ったと思ったころにまた新たにできます。しかも、ほぼ同じ場所に集中してできます。私は周囲の髪で隠せる位置なのが不幸中の幸いです。

あと、円形ハゲができた場合の相談先は皮膚科です。内科などではありません。とはいえ、薬でどうにかなるものでもなく、自然に生えるのを待つしかありません。

逆を言えば、薬など飲まなくてもいつの間にか自然に治っているので、それほど大騒ぎする必要がないといえます。円形ハゲができるたび、人体の神秘を実感します。