電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

奥付に記載する発行日

出版関係者やよほどの本好きでない限り、熱心に見る人は少ないであろうと思われる奥付ですが、そこに記載された発行日と実際に書店で発売された日が異なることに疑問を感じたことがある人はいるのではないでしょうか。

「“奥付”とは何ぞや?」という人はこちらをどうぞ。

wakabkx.hatenadiary.jpもちろん、弊社の書籍の奥付にも「平成28年○月○日 初版第1刷発行」といった形で発行日を記載します。ただ、どのタイトルも書店に並ぶ日より数日、先の日付になっています。

例えば、私が今回、制作した書籍は、私の手元に見本が納品されるのが11月10日で、アマゾンで予約していたり書店で購入したりして読者が実際に手に取れるであろう日は11月20~23日あたり。

しかし、奥付の発行日は11月25日となっています。

奥付の発行日の記載方法については、出版業界の統一ルールがあるわけでなく、各出版社が自由に決めていますが、どこも読者が実際に手に取れるであろう日よりも少し先の日付になっています。これには諸説あります。

1つ目は、日本全国で発行日を揃えるためというものです。日本全国に物流網が行き渡り、いまでこそ都内から発送して1~2日以内に北海道や九州、沖縄まで届くことが当たり前になりましたが、以前は数日を要しました。

最も近い場所から最も遠い場所まで、配送のタイムラグを考慮し、書店や読者の手元に最後に届くであろう日を奥付に記載していたわけです。最後に手にした人にとっても発行日当日となります。

2つ目は、単なる出版社都合です。再販制度に代表されるように、日本の出版業界はかなり独特な販売方法の下に成り立っています。仕入れた書籍が売れ残ったら、書店から出版社に返品できるとか。

新刊を書店に並べる期間は約3か月間です。これを過ぎても売れ残っている書籍は返品されることが多いのですが、書店は約3か月が過ぎたかどうかを奥付に記載された日付を基に判断します。

出版社としては当然、できるだけ長く書店に並べてもらいたいと考えます。たかが1日、されど1日。返品の目安となる前日まで売れ残ったとしても、当日に売れることもなきにしもあらずです。

そこで奥付に記載する発行日を実際の発売日より少しでも先にするのです。ただ、ルールがないからといって実際の発売日より数か月先などにすると出版社の信用問題になるのでやりません。

この辺は、私が編集者になったときには出版業界で既に当たり前となっていた慣習ですので、詳しい経緯は分かりませんが、どこの出版社も概ねこのルールに則っています。

ちなみに、弊社の奥付に記載する発行日は「見本納品後、2~3週間以内の平日の大安」となっています。最終的には書店営業の意見を聞いて決めますが、なぜ大安にこだわるのか。

流通過程を考慮して見本納品から2~3週間以内というのは分かるのですが、外資系のくせに大安吉日を目安にすると聞いて、最初はマンガのように頭の上に「?」が3つも4つも浮かぶぐらい疑問に思いました。

弊社の日本でのビジネスの歴史は浅く、どの部署も他社を経験した中途採用組で成り立っているため、最初に決めた人が前職のルールをそのまま使ったと言われていますが、真相は闇の中です。

今回の書籍をふとアマゾンで検索してみたら予約受付が始まっていました。最短で11月21日に届くようです。読んでみたいという方、問い合わせフォームからのご連絡をお待ちしております。

メールアドレスの入力が必須となっていますが、それで何かしようというわけではなく、お礼のメールをきちんと返信したいと思っているだけですので、ご心配なきよう。ふみちゃんにも読んでもらいたいのですが…。