電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

足りないもの

「おっ、今日はずずずも香水つけてるね!この香りはブルガリか」― 待て、イギリス人。香水をつけていることが分かるのはよいとして、なぜブランドまで分かる。確かに定番のものではあるのだけど。

「女の子にモテるための日々の弛まぬ努力の成果だよ!」って、あんた、結婚してるじゃん。奥さんはリアル峰不二子みたいなスタイル抜群で元モデルの美人じゃん。あんたがこれ以上モテたら、ブサイクと付き合ってくれる心優しき女の子がいなくなるじゃん。

イケメンとブサイクの格差は、子どものころから何度も痛感してきました。通勤中に聞いているFMで、早くもクリスマスの話題が出ていました。ふと気付けばもう10月も中旬です。今年のクリスマスも1人か。

ところで、シリーズ本の制作のために派遣スタッフさんを2名、採用しましたが、そのうちの1名が今日、休んでいます。まだ小さいお子さんがいる女性ですが、お子さんが風邪を引いたので、とのことです。

正直言って、少し困りました。来週の水曜日に入稿で、目次や索引をはじめとして、本文全体の最終チェックを進めています。本タイトルの制作のために来ていただいているので、入稿直前はできれば休まないでいただきたいというのが本心です。

もちろん「困っているので来てください」などとは口が裂けても言えません。お子さんが風邪を引いてしまうのは仕方ありませんし、派遣スタッフさんも休みたくて休んでいるわけではありません。

こういう場合に備えて、私を含めた複数人で進めているわけで、今日は私がこちらの作業を引き取ればよいのです。幸い、今日は上手い具合にほかのタイトルの作業の谷間に当たり、それほど忙しくありません。

でもね…でもね…ずずずくん、辛いの…。やるべきことが山積みで、急ぎじゃないけど、今日はほかのことをやろうと思っていたの…。ブログを書いている場合じゃないけど、つい現実逃避したくなるの…。

私には子どもがいません。お子さんがいらっしゃる家庭の大変さを、頭では理解できても、本質的な部分では分かりません。「気にしないでよいですよ。お大事に」とメールで返信しつつ、心の片隅では「困っているのだけど…」と思ってしまいます。

こういう私のような男が、世の働くお母さんたちを追い詰めているのかもしれません。本心からそういう配慮をできないことが、私に足りないものです。まだまだ器が小さいのです。