続・感情
「人の管理」などと書くのはおこがましく、何を偉そうに言っているのかと思うのですが、便宜上、今回だけはこう表現させてもらいます。人の管理というものは本当に難しいと思います。
先日触れた編集アシスタントの契約社員さんの件です。いままで週3日の勤務だったのですが、9月は週5日の勤務に契約を変更しました。急に9月いっぱいで辞めると言い出したことが申し訳なく、その代わりといっては何ですが、引き継ぎをしっかりやりたいので週5日にしたい、とのことでした。
すでに1度、苦労して時給など契約条件を変更していたものを白紙にし、再び契約条件を見直すことになります。事務手続きは人事がやりますが、そこに至るまでに私のマネージャーやダイレクター、ファイナンスなどへの根回しが必要です。要はものすごく手間がかかるのです。
今回も手間暇かけて契約条件を変更し、9月が始まったのですが…出社してくれません。昨日も今日も、当日の朝に「自宅でやらせてください」とメールが送られてきています。正直言って困っています。
「シリーズ本を最後まで完成させたい」「週5日勤務にしたい」というのはすべて自身が言ったことです。そうしてもらえると確かに助かるのですが、マネージャーや私にとってそれはあくまでもこちらの都合になってしまうので何も言っていません。
もしかしたら、その方にそう言わせてしまった雰囲気を私が漂わせていたのかもしれません。言い訳になってしまいますが、ただでさえ大量の仕事を抱えていたところに、退職した同僚や退職予定の後輩の案件を引き継ぐことになり、私自身、かなり追い込まれています。
バタバタしている私の姿を横目で見て、サポートしてくれるつもりで週5日勤務を言い出したのかもしれません。そうであれば大変申し訳なく思うと同時に、とてもありがたく思います。
ただ、経緯はどうあれ、言われたほうはどうしてもあてにしてしまいます。「週5日で来てくれるのであれば、あれとこれをお願いして…」と仕事を割り振り、その分を自身の仕事に当てようと算段します。
来てもらえないとすべてが狂ってしまいます。仕事していたであろう労力を算段しなおす時間にとられ、割り振れなくなった分だけ仕事が増え、1度であれば小さなことですが、積み重なると大変なことになってきます。
その方はメンタル面で少し問題を抱えていることを今回、初めて知りました。私には専属の編集アシスタントがいたので、その方にお願いすることがほとんどなく、あまり詳しいことを聞いていなかったのです。
メンタル面で問題を抱えている方に対し、その辛さはよく分かるので、私は何も言えません。「状況は理解しているのですが、こちらも困っているので何とか来てもらえませんか」と言えたらどれだけ楽か。
しかし、そう言われてもどうしても出社できず、そもそも出社できないことでこちらが困っていることをよく理解していて、申し訳なく思っているであろうことも想像に難くありません。それが分かってしまうので、私は何も言えないのです。
この方を管理し、仕事をお願いするには、私がものすごく気を遣わなければなりません。なぜそこまでしなければならないのか、疑問に思うところもありますが、こういう立場になってしまったのですから不満を口にするわけにはいきません。ガマンです。
ただ、何でもかんでも飲み込んでぐっとこらえているのでは私のほうが参ってしまいます。だから、せめてこうしてここで吐き出しているのです。本当はもっと言いたいことがあるのですが、不満を口にしても何も生まれません。
ここまで書いてきてようやく頭の中を整理できました。休憩終了!