感得
感得(かんとく)
- 奥深い道徳や真理などを感じ悟ること
例:自然の摂理を感得する- 信心が神仏に通じて、宿願がかなえられること
- 思いがけなく手に入れること
単なる誤字であって、こんなに深い意味を持った言葉だとは思ってもいませんでした。地獄の広告案件で昨夜、発見した「監督」とすべきところが「感得」となっていた見落としについてです。
私は自宅でも会社でも「ATOK」という日本語入力システムを使用しています。記者や編集者にとって必須とも言えるツールで、1度使ってしまうとWindows標準のIMEを2度と使えなくなります。
デフォルトでも十分、賢い変換能力を誇るATOKですが、私は手間暇かけて自分好みのユーザー辞書を作り続け、いまでは日本語入力における誤変換の確率が相当低いものに改良されています。
もちろん、たまには爆笑してしまうような誤変換をすることもありますが、そういったときに都度、ユーザー辞書で学ばせてきたので、そうそうおかしな変換をすることはないのです。
「かんとく」を漢字に変換しようとして「間特」といったように「かん」と「とく」を個別に変換したと思われる語句であればすぐに気づいたはずです。しかし、今回は1発で「感得」と変換されたのです。
つまり、ATOKは「感得」という言葉があると判断したわけです。そして、校了作業が一段落し、ふとGoogle先生に聞いてみたところ、上記のような深い意味を持つ言葉だったことを知ったのです。
今回のように誤字で冷やっとして新しい言葉を覚えていくこと、実はよくあります。仕事はミスをするたびに覚えていくと聞いたことがありますが、ベテランの編集者もこうしたことを繰り返して言葉を覚えていっているのではないかと思います。
…なんていうのも校了したから言えることであって、昨夜は完全にパニックに陥っていました。このような事態が発生するたびに、こんな心臓に悪い仕事をなぜ続けているのか考えるのですが、いつも行き着く答えは1つです。
好きだから。
今夜も外で軽く飲んでから帰ろうと思ったのですが、台風もどきの強烈な湿気で身体がべたべたし、とにかく早くシャワーを浴びたかったので真っ直ぐ帰宅しました。自宅で、1人だけでお疲れさま会です。
明日もふみちゃんに会えるかな。