電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

感情

私は感情を表に出しません。“出せない”と言うほうが正しいでしょうか。“嬉しい”“楽しい”といった感情は出せますが、怒りや不満は出せません。仕事でもプライベートでも、誰かに対して怒鳴ったり声を荒げたりしたことは一度もありません。

そういった感情を表に出そうと思うと、まず「これは自分の都合を押しつけようとしているのではないか」と考えてしまうのです。そして「相手にも都合があるのだから仕方ない」と思い至ってしまいます。

前職でも現職でも、私は絶対に怒らない穏やかな人間と思われています。内心ではメラメラと怒りの炎が燃え上がっていることが多いのですが、それを絶対に表に出さないのでバレていません。

しかし、今日は危うく怒鳴ってしまいそうになりました。何とかガマンできましたが、もう喉元までこみ上げてきたので、慌ててその場を離れてタバコを1本吸って気持ちを落ち着かせました。

編集アシスタントの契約社員さんが急に、9月いっぱいで辞めると言い出したのです。

この方は、私が引き継いだシリーズ本の制作をずっと手伝ってきました。今回、同僚が辞めて私が引き継ぐにあたって絶対に必要な方なのです。書籍チームがこのようなことになってしまったので、この方にもこれまで3回、意向を確認しました。

3回とも「もし可能であるならば、このシリーズは完成させたい。それまで残りたい」とおっしゃったので、マネージャーと私で何度もダイレクターに掛け合い、契約や時給の条件を苦労して変更したのです。

スケジュールなどもこの方がいるという前提ですべて組み直して、印刷会社や校正会社、デザイナーなど関係各所とも調整して、何とかなりそうだという体制ができて、これからあらためて進めていこうとしていたところなのです。

もちろん、ご本人の都合というものがあるのは分かります。だから結局、私は怒りませんでした。根底には「この方が辞めるせいで私の負荷が半端なくなる」という思いもあり、それは私の都合でしかありません。それを押しつけてはいけません。

でもね。

でもね、でもね。

本当は叫びたいのです。「ふざけんなー!何でそんなに無責任なんだー!」と。そんなことを言っても無駄ですし、疲れるし、どうなるものではないのですが、それでもひと言ぐらい言わせてもらってもよいと思うのです。実際は言わないけど。

今日は朝からバタバタで、ようやく落ち着いたところです。今日もお昼ごはん、食べられなかった。仕方ない、今日はたけのこの里で気持ちを落ち着かせます。

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