電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

経歴詐称

昨日、顔合わせという名目の面接をした方の経歴詐称が発覚しました ― というと大げさですし、正確には詐称していたとも言えないのですが、面接の時点で採用することを決めていたものの、どうしようかとまた悩んでしまいました。

結論から言うと、採用することにしました。かなり悩みましたが、最後は直感に従いました。

職務経歴書では、1社目に新卒で弊社の競合他社に正社員として入社したものの3か月で退職し、それ以降、派遣社員として働いていることになっていました。新卒で正社員として採用されたのに3か月で辞めたというのはどうしても気になってしまいます。それは聞くな、というほうが無理です。

面接では「家庭の事情で」という当たり障りのない答えでした。しかし、そもそも出版という狭い世界の中にあって、弊社は専門書というさらに狭い世界に入っています。競合他社間をぐるぐる回る編集者が珍しくなく、知り合い、もしくは知り合いの知り合いという人間が必ずどこかにいます。

そして、弊社にはいるのです。面接を受けた方が「在籍していた」と言っている期間に、そこに在籍していた社員が。この社員は直接、面接を受けた方のことを覚えていませんでしたが、元同僚に問い合わせてくれました。

本来、このようなことはいけないのでしょう。派遣法に違反しているのかもしれません。ただ、これから有期とはいえ一緒に仕事をしようという人です。しかも、そんな短期間で辞めているとなると、何かあったのではないかと不安になってしまうのが人情です。

面接を受けた方、4月1日に入社したものの、1か月後のゴールデンウィーク明けから急に来なくなってしまったそうです。そのまま3か月の試用期間が終了し、自動的に退職となったとのことです。どうやらメンタル面に少し問題があるようです。

入社から1か月では実質的に仕事をしていたとはいえません。また、試用期間であるので、本当の意味での正社員かというとそうでもありません。1点そういう疑念が浮かぶと、すべての経歴に対して疑念を持ってしまいます。

それに何が嫌かというと、また1~2か月で辞めてしまうのではないかという不安がつきまとうことなのです。もし、それぐらいで辞められたら、全体計画が一気に破綻しますし、私は絶対にパンクします。そもそも現時点でもキャパシティを超えている状態ですから。

ただ、競合他社に入社した際のOJT担当者が厳しい人だったそうです。メンタル面について最初に発症したのがいつかは分かりませんが、OJT担当者が引き金を引いてしまったのかもしれません。自分で言うのもなんですが、私はキレたりすることはまずないので、懐いてくれるかな、と。

何より弊社で扱っている専門知識を持っているのです。たぶん、まったく違う分野から飛び込んだ私よりも詳しいと思います。編集経験は浅いのですが、それはやりながら教えていけばすぐに覚えられます。専門知識を持っているだけでもかなりの強みです。

ついでに言うと、出身大学が国内最高学府のT大学なのです。しかも大学院まで進んでいます(中退したそうですが)。受験勉強をそこまでできたのであれば地頭は相当良いはずで、少し教えればすぐに役に立ってくれそうな気がします。

ちなみに、T大学は私も受験しました…記念ですけど。予備校の合格見込み判定でDランク以上になったことは1度もありませんでした。

その会社での情報でほかに「人として悪いという印象はまったくなかった。真面目そうだった」というものがあり、これも決めての1つです。人間的に問題なければまあ何とかなるだろうと思います。正社員採用であればもう少し考えますが。

よく考えたら、来週の木曜日から来てもらうわけですが、仕事を割り振ろうにも、そもそも私自身が完全に把握できていない状態です。何をお願いすればよいのか分かりません。のんきにブログを更新している場合ではない…のですが、これも休憩の一環ということで。