電車の中の恋人

通勤電車で一緒になる女性に恋して散ったブサメンの日常

知らない土地

この年になって、知らない土地を見ることの大切さを実感しています。

旅行が大好きで、休みになると国内外問わず出かけている人は多いと思います。私の友人にもたくさんいますし、学生時代には1年間、休学して放浪に出かけてしまった同級生もいました。そういえば、ヤツは大学を卒業したのだろうか。

私は学生時代、バンドサークルに全力を注いでいました。フュージョン(ジャズを電気楽器でやるようなインスト)というマニアックなジャンルを追求する、体育会系的バンドサークルで、バイト代はすべて楽器や機材につぎ込んでいました。

夏休みに工事現場や家庭教師のバイトを掛け持ちして、数十万円のベースを2本、3本、1台数万円のエフェクター(音を変える機械)を複数台買ったりしていました。このほか、ライブを観に行ったり、CDやレコードを大量に買ったり、総額で新車を買えるぐらいだったと思います。

周りもそんなメンツばかりで、プロのミュージシャンとして活躍している先輩や同期、後輩もたくさんいます。ふとテレビをつけたらaikoのバックでサックスを吹いていたり、ナオト・インティライミのバックでギターを弾いていたり、YouTubeを見たらMISIAのバックでキーボードを弾いていたり。表には出ませんが、乃木坂46のサウンドアレンジャーとして曲を提供していたり、その道でプロになった仲間が多くいます。

私は、学生時代は仲間との密な関係に重きを置いていました。「旅行は1人で行くもの、自分自身を高めるものであって、1人でやるなら卒業してもいつでもできるけど、サークルなどで仲間を作るのは学生時代しかできない」と考えていました。ただ、それは正しくもあり、間違ってもいたと、いまは思います。

確かに、仲間を作って密な関係を築くことには成功しました。学生時代の友人は、社会人になってから仲良くなった友人とは微妙に違うと思います。言葉では上手く説明できませんが、何となく違うのです。いまでも定期的に集まっていますし、やはり学生時代の付き合いはとても大切だったと感じています。

しかし、旅行は社会人になってもなかなか行けません。私が就いたのが日刊紙の記者というなかなか激務な仕事だったということもありますが、そのほかの職種でも、以前から旅行好きという人でないとなかなか重い腰が上がらないと思います。

私は神奈川県で生まれ育ち、大学も都内だったので実家から通い、就職して1人暮らしを始めたものの職場は神奈川県内だったので知らない土地に行ったわけでもなく、ずっと同じ場所で生きてきたわけです。

旅行に出かけることもなかったので、せいぜい中学校の修学旅行で行った奈良・京都、高校の修学旅行で行った北海道ぐらい。外資系で働いているくせに海外に行ったことがないという、何ともおかしな人間です。そのくせ、英語とフランス語、北京語を駆使するので、同僚に不思議なニッポンジンと見られています。

新聞記者時代も出張などなかったため、昨年末に出張で生まれて初めて大阪に来ました。今年の4月にも出張で来て、今回は3回目です。正直、見るものすべてが珍しく、驚くことばかりです。

私にとって電車といえば京浜急行東横線小田急線、JRの東海道線京浜東北線横須賀線、地下鉄といえば日比谷線、銀座線、千代田線、半蔵門線などですが、大阪に来たら御堂筋線谷町線四つ橋線、阪急、近鉄、京阪など「な、何ですか、それ!」という感じです(大阪の皆さま、すみません)。

ちなみに、3回目の今日でも、ついうっかりエスカレーターの左側に立ってしまい、後ろのおじさんに「チッ」と舌打ちされました。おじさん、ごめんよ。エスカレーターは左側に立つものだと、身体に染みついているのですよ。

同じ日本国内でさえ、これぐらいなのですから、海外なんてもっと色々と考えることがあるのだろうと思います。

学生時代に密度の濃い人間関係を築けたことは得難いことです。後悔などまったくありません。ただ、別の過ごし方があったことも事実です。ビールジョッキ片手にお好み焼きをつまみながら、ふと学生時代のことを思い出す夜です。

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あ~ん、明日もふみちゃんに会えないよ~。