電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

生暖かい

「“生暖かい”って日本語独特の良い表現だよね」―同僚のイギリス人に言われました。今まで特に意識したことなどありませんでしたが、確かにそうかもしれません。同僚のフランス人や中国人にも聞いてみましたが、日本語の「生暖かい」を正確に表現できるフランス語や中国語はないそうです。

もちろん、それに近い言葉はあります。例えば、英語では「lukewarm」「tepid」が当てはまります。英語で「ぬるま湯」は「tepid water」と言ったりします。ただ、それはあくまでも「ぬるい」であり、生っぽいニュアンスを含んでいません。

同僚のイギリス人は京都の大学に留学しており、京言葉まで操れるほど日本語がペラペラです。関西弁も駆使し、大阪出身の同僚(日本人)に「お前、うちの近所に住んでただろ」と言わしめるぐらいです。金髪で目が青く、鼻が高い白人が関西弁を駆使している姿を横で見るのはいまだに慣れません。

そもそも、なぜこのような話題になったのか。ミーティングで会議室に入った瞬間、その前にはそこでミーティングがなかったので冷房がついておらず、窓も開いていなかったので、もわっとした空気が押し寄せてきたのです。そこで彼の口から「生暖かい」という言葉が出てきました。この「もわっ」という感覚も、日本人であれば何となく分かるかと思いますが、実は外国人には分かりにくいそうです。

英語は死ぬほど難しいと思います。フランス語も中国語も、母国語以外は本当に難しいです。よく「英語は簡単だ」と言う人がいますし、その類の書籍もいっぱいありますが、決してそんなことはありません。私も日々、英語で会話したり、メールを書いたりしていますが、いつまで経っても上達せず、頭を悩ませることがしょっちゅうです。

しかし、日本語はそれ以上に難しいと感じます。外国人の同僚は一様に「とにかく形容詞が豊富すぎ」と言います。いわゆる文法もあってないようなものですし、私も外国語を勉強すればするほど、逆に日本語の難しさに気付きます。

…なんて、珍しく外資系で働く人っぽいことを書いてみました。今日は、さすがに定時帰りとはいきませんでしたが、18時30分上がりというなかなかの好タイムで会社を出てみたのです。明日はミーティングに来客と、結構詰まっているので、なかなかハードな1日になりそうです。