電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

ワンマンライブ

次の土曜日はいよいよワンマンライブです。今日はライブ前に最後のリハでした。今回は新曲がなくこれまでに1度はライブで演奏したことがある曲ばかりなので、今日はおさらいです。

今回は2ステージです。お店は19時にオープンし、ライブは20時00分から20時40分で1st、10分休憩して、20時50分から21時30分で2ndです。

1stと2ndでそれぞれ8曲ずつ用意しました。ついでにアンコール用に2曲、用意してあります。1stと2ndを通じて4曲でベースソロを弾きます。

私のバンドのメンバーは全員、しゃべりが苦手です。だからこそインストゥルメンタルバンドなのですが、ライブでもMCをほとんど入れずにぶっ通しで演奏します。

いつも40分ぐらいのステージが終わるころには疲労困憊です。しかし、今回はそれを2回もやるわけです。今日のリハが終わった後も全員、ぐったりでした。

プロのミュージシャンのすごさとは、演奏はもちろんですが、何よりも体力だと思います。ミュージシャンというと酒とタバコと女のイメージですが、実は摂生している人が多いです。

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同系色なので分かりにくいですが、写真のようなエレクトリックのアップライトベースも弾きます。また男性ファンが増えそうな。

3人いる私の追っかけ(男性)からは「絶対行くっす!」という熱いメッセージをすでにいただいております。ありがたいことですが、私はふみちゃんに観てもらいたいわけで。

テレビ出演依頼がきたときの話

2月上旬に問い合わせフォームから次のようなメールをいただきました。

突然のご連絡申し訳ありません。
私は○○テレビで番組制作をしております、
○○と申します。

4月に放送される「○○○○」と、
「○○○○」という2つの番組におきまして、
振られてしまったけど相手に未練があり、
番組で告白していただける方を探しておりまして、
ずずず様のブログを拝見し、
ご連絡させていただきました。

もしよろしければ、一度番組のご説明をさせてはいただけないでしょうか。

告白はデリケートなものなのは理解しておりますが、
番組が全力でサポートさせていただければ幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、
ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします。

※実際のメールは伏せ字なし

「…は?」と思ったのですが、名前と携帯電話の番号、メールアドレスがきちんと書かれていたので、最低限の礼をもって次のように返信しました。

初めてメールいたします。
『電車の中の恋人』なるブログを書いているずずずと申します。
拙いブログをご覧いただき、どうもありがとうございます。

下記の件についてです。
せっかくのお話ですが、遠慮させていただきます。

テレビ番組の性質上、
どれだけ考慮しても少なからず見世物になってしまうことは否めず、
私だけであればともかく、
お相手をそのようなことに巻き込むことはできません。

出演者をお探しになるご苦労、お察しいたしますが、
ご理解いただきますようお願いいたします。

テレビに出演して素性を明かすことなど考えられませんし、何よりふみちゃんに大迷惑がかかることは目に見えているので即、お断りしました。

このときすぐ書こうと思ったのですが、素性を明かしてきちんと連絡してきたので失礼になると思い、今日まで寝かせてきました。

また、私も新聞記者時代、取材対象を探すことにとても苦労しました。形は違えど、同じマスコミの人間です。制作の大変さはよく分かります。

「この類は劇団員のようなセミプロを雇っていると思っていたのに本物の素人にまで声をかけるのか。大変なんだなあ」と思ったものです。

それをなぜいま書いているかというと、先週の土曜日に放送されたのでもう時効だと思ったことと「こんなものに出させようとしたのか…」と思ったからです。

仮に話を受けて出演していたとしたら…と思うと鳥肌が立ちます。ふみちゃんへの想いをあのように面白おかしく扱われていたかもしれないと考えただけで凹みます。

それにふみちゃんのプライバシーについてはどのように考えていたのでしょうか。ネットがこれだけ発達したいま、画面に映っただけでふみちゃんの素性などすぐに分かってしまうでしょう。

「テレビ見たよ」とリアルの知人に言われたら、2ちゃんねるなどで個人情報を晒されたり誹謗中傷を書き込まれたりしたら、ふみちゃんはどう感じるでしょうか。

それで日常生活に支障が出たり、極端な話、ふみちゃんが外出できなくなったりしたら、いったい誰が責任を取ってくれるのでしょうか。

あちらにとっては仕事の1つであり、無事に放送されれば「終わった。よし、次」とすぐに忘れますが、こちらはその1回が永遠に残ります。影響力の大きさに考えがいたっていないのです。

ただ、それを理解できる自分もいます。新聞記者になったばかりのころは自身が書いた小さな記事でも反響があり、影響力の大きさを実感しました。

しかし、だんだんと感覚が麻痺してきて、取材対象のその後まで考えがいたらなくなっていたこともあったと思います。そして、それが新聞記者を辞めた理由の1つでもあります。

私もしょせん、同じ穴のムジナです。本気で怒れませんし、怒る資格もないのです。新聞記者時代のスクラップブックを久しぶりに見て思いました。

人の振り見て我が振り直せ ― 私は出演を依頼してきた方に説教できるような存在ではありません。せめて新聞記者を辞めたときの気持ちを忘れず、謙虚であらねばと痛感しています。