電車の中の恋人

酒とタバコと電気ベースと料理とキャリア…まあいろいろ

石ころ

ふみちゃんの夢を見ました。

オフィスを出たところでふみちゃんに遭遇したのですが、ふみちゃんは私の身体をすっと通り抜けてしまい、私はふみちゃんの後ろ姿を見つめているだけでした。

ふみちゃんにとって私は道端の石ころのようなもので、視界に入ることなどありません。私の存在など眼中になく、一瞬で通り過ぎるだけのものです。

石ころはいつまで経っても石ころのまま、いくら強く願ったところで、キラキラ光るダイヤモンドに近づくことはできません。ただ、私は石ころのほうが性に合っているようです。

いつもどおりに起きて、洗濯機を回し、掃除機をかけて、コーヒーを淹れて、パンをかじっているところで洗濯が終わり、外に干して。

ウェブの編集に異動したら社内のイントラに置いてあるツールを使わなければならないことが多くなり、必然的に自宅で仕事ができなくなりました。

休日も自宅で仕事をすることでふみちゃんのことを考えなくて済んでいたのに、これでは困ってしまうではないか。書籍が少し残っているので今日はまだよいけれど。

何をしようかと悩んでいたところで、リペアショップからベースのメンテナンスが終わっていると電話がありました。今日はこれを取りに行けばよいのです。

とりあえず、酒を飲んでもうひと眠り。

ゆるんで、よいでしょうか

「ゆるんで、いいよ」

仕事上、CMプランナーやデザイナーと接することがありますし、広告代理店に勤務する学生時代の友人がいて、いろいろと話す機会があります。

CM制作はまったくの専門外なので私には分かりませんが、ターゲットの絞り方や効果的な見せ方など、書籍の制作に通じる部分が多々あり、良い刺激を受けたことが何度もあります。

形を問わず、無から有を創り出す作業は難しくも楽しく、やりがいがあります。それはCMでも書籍でも同様のことであり、業種は違えど尊敬に値する人々です。

しかし、このCMを制作した人はずるい。

www.youtube.comなんじゃこりゃ~!

電車の中でこのCMを見て『太陽にほえろ!』における松田優作の殉職シーンのように危うく叫ぶところでした。これは本当にずるいとしみじみ思います。

YouTubeで動画を見ようとするとたいていCMが流れます。銀行のカードローンや保険など、いつも5秒後にスキップするのですが、その5秒すら長く感じるようなCMばかりです。

しかし、このCMは最後まで見入ってしまいました。しかも、本来見ようと思っていた動画を見ず、このCMを検索して繰り返して見てしまいました。

毎日きちんと仕事しているし、家事は完ぺき、金遣いは荒くないし、ギャンブルはしない、浮気もしない(できない)、月に1回のバンドの練習だけ許してもらえればよし。

そのほかにも挙げられますが、われながら結婚相手としては優良物件なのではないかと思うのです…ブサイクという点だけを除けば。

このブサイクということが最大の難点であり、越えられない壁であることはよく分かっています、はい。ブサイクですみません。私、結婚しないのではなく、できないのです。